
大正元年 (1912) /カンバス、油彩
日本画、水彩画、版画など、多様な表現を試みた夢二。
「初恋」は、確認されている中で最も初期の油彩作品です。
大正元年、京都府立図書館で開かれた「第一回夢二作品展覧会」に出品された
137点の内の一つであり、当時百円という価格がついていました。
塗り残されたキャンバスの白い肌が見える粗いタッチを積み重ねた画面は、
夢二の同時期の日本画にも見られる特徴の一つです。
身体のわりに大きな手など、独特のデフォルメで描かれた女性の背景には、
手で顔を覆った男性の姿が見えます。
このような男女の構図は「生ける屍」などにも見られ、暗色に包まれた黄昏時の情景に
憂鬱さ、物悲しさ、やるせなさをいっそう漂わせています。
夢二郷土美術館
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